液体は常に均一の濃度を保とうとします。

例えば、濃度の濃い食塩水と、濃度の薄い食塩水を同じ容器に入れると、混ざり合って均一の濃度になります。

この現象を「拡散」と言います。

 

⦿拡散のイメージ

 

血液透析では、

ダイアライザーの中の透析液と血液との間で拡散が起こり、

血液中のナトリウム・カリウム・カルシウムといった電解質のバランスと、酸性・アルカリ性のバランスを取り、血液を浄化します。

 

例えば、慢性腎不全では、血液中のカリウム、マグネシウム、リンなどの無機質や、尿素、クレアチニンなどの老廃物の濃度が高くなっており、逆にカルシウム、重炭酸イオンなどの濃度が低くなっています。

 

血液透析を行うことで、濃度の高くなったカリウム、マグネシウム、リン、老廃物である尿素やクレアチニン、タンパク質などを除去して血液をきれいにし、カルシウムや重炭酸イオンを血液に補充します。